ねぎ畑育ちのねぎぼうずのあさたろうが「あっ」と何かを見つけました。
やつがしらのごんべえと、小イモのちょうきちが、しいの実のおようちゃんをいじめているのです。

あさたろうは家族が止めるのも聞かずに、
土からぽんっと抜け出して助けに走りだしました！
「ぴゅるるるるるる　ぶりんぶりん　ぴゅーっ」くるくるまわったあさたろうからねぎ汁が飛びました。
みごと撃退したのです。
仕返しを危惧したあさたろうは、生まれ育った村を出て旅に出ることにしました。

きりっとした表情はもうすっかり一人前。とても頼りになりそうです。
旅の途中、茶店でだんごを食べていると、なにやら怪しげな侍が…
その正体はごんべえの差し金、きゅうりのきゅうべえだった！
刀で切ってかかられ、あさたろうピンチです。さてさて、運命やいかに…！？

飯野さんが描くキャラクターは、個性豊かで愛嬌たっぷり！
人情味に溢れていて、時には色気さえ感じられます。
自筆の文章は味があって、何とも言えない魅力があるのです。
粋なセリフやところどころに入る浪曲で、まるで演劇を観ているよう。


大人気のあさたろうシリーズは現在『その9』まで出ています。
実はねぎぼうずのあさたろうは当初は玉葱だったそうですよ。
実家が代々続く農家だったからこそ、愛情たっぷりに野菜たちを描けるのかもしれません。


絵本作家の飯野和好さんは1947年に埼玉県秩父市で産まれ、
長沢セツモード・セミナーで水彩イラストレーションを学ばれました。
『しゃべる詩・あそぶ詩・聞こえる詩』（冨山房）、
「あくび」（文溪堂）など多数出版されています。

『小さなスズナ姫』シリーズ（富安陽子・文　偕成社）で第11回赤い鳥さし絵賞、
『ねぎぼうずのあさたろう　その1』で第49回小学館児童出版文化賞を受賞されています。

本の製作以外にも、舞台人形デザイン（結城座）、
絵本読み語り講演、ブルース・ハーモニカ奏者としてのライブ活動など、
さまざまな分野で活躍中！飯野さんの世界にどっぷりはまってみては？

以上、子ども館酒井でした。


☆☆☆子ども館イベント情報☆☆☆☆

★おさんぽサロン（毎月第2水曜日）
4/13(水)11:00～12:00
「絵本タイムを子育ての味方に」絵本講師が、読み聞かせを交えながら
子育てのエピソードやおうちでの絵本タイムの魅力をお話します。
※要申込　　※定員：10名　　※参加費無料　　
※対象　：プレママ・プレパパさん、子育て中の方、絵本に興味のある方。
主役は大人ですがお子様連れの方も大歓迎です。

★おはなし会（毎月第4土曜日）
4/23(土) 15:00～15:30
テーマに添った絵本の読み聞かせや手遊びをします。
※申込不要　 ※参加費無料　　※対象：どなたでも

★日本朗読検定協会　おはなし玉手箱
4/24（日）１回目　14：00～14：30
　　　　　 2回目　15：00～15：30
（１回目と２回目の内容は異なります。）
手あそび、紙芝居、大型絵本・・・等もします。こども達の感性を育み、
たくさんの夢とファンタジーをプレゼントしようとおはなし玉手箱を開催します
さあ、今月は玉手箱からどんなお話がとび出すでしょうか?
お楽しみに…
※申込不要　 ※参加費無料　　※対象：どなたでも