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第25回:アメリカ・ボストン 気がつけば20年

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ボストン 気がつけば20年

ママココ大阪をご覧の皆さま、はじめまして。
アメリカ、ボストン在住のクダラユキエです。
「4、5年の予定だから」という夫の言葉を信じて付いてきて、気が付けば20年が過ぎてしまいました。
子供たちも17歳、13歳、7歳になり、赤ちゃん時代は過ぎてしまいましたが、振り返ってみていくつか思いついた事を書いてみたいと思います。

ボストン 気がつけば20年

最初は森の中

最初は森の中

ボストンはアメリカの中でも歴史のある町で、どこかヨーロッパを感じさせる建物や街の中心を流れるチャールズリバー、ハーバード大学や MIT などは皆さんもご存知だと思います。
私も公園をゆっくり散歩したり、コーヒー片手にニューベリーストリートでお買い物、、、なんて夢見て来たのに、最初に住んだところはボストンから25マイル(40km)ほど離れた郊外の町の森の中。
リスやウサギ、ウッドチャックはもちろん、鹿が庭を横切っていくような環境でした。
お隣は見えないくらいの距離で英語が通じない事以前に人と会わない!
リスを餌付けしたりしてそれなりに楽しんでましたが、日本の両親は私がホームシックになるんじゃないかと心配していたようです。

引っ越し、そしてママに

引っ越し、そしてママに

このままでは英語が上達しないと、1年ほどしてダウンタウンに近い町に引っ越してしばらく英会話に通ったり、タップダンスをしたりしてましたがほどなく長女を妊娠。
アメリカで出産するか、日本で出産するか考えましたが、そのときグリーンカードを申請中でしばらくアメリカに滞在する事を考えてこちらで出産する事を選びました。

でも17年前に長女が生まれた頃はアメリカでは人工乳保育(または混合)が当然で、母乳だけで育てたいと言ったら不思議がられました。
当然外出しても授乳できるような場所はなく、マッサージ等もしてもらえず、何度も乳腺炎になりかけて辛かったです。
そして当時、周りに子育て中の友人がいなかったので、育児書と首っ引きで本に書かれていることとちょっとでも違うと不安になったり、靴下を履かせていなかったら見知らぬ人から注意されたり、欧米人と比べて小柄の子供は健診の度に「もっと食べさせて(太らせて)」と言われ、、、。

いま思えば育児ノイローゼと言えなくもない状態だったと思います。
今ならプレイグループもインターネットで見つけられますが、その当時はそれ程普及しておらず一日中子供と2人、公園に行ってもお母さんではなくベビーシッターやナニーが連れて来ていて、ママ友は見つけられず、いっぱいいっぱいでした。

たまたま本屋さんで同じ年頃(子供の誕生日が6日違い)のお母さんと知り合えて、そこからはママ友が出来て楽しく過ごせるようになりました。
やはり悩みを話せる友達は大事ですね。
その頃仲良くなったお母さん達は 日本に帰られたり、他の州に引っ越されても今でも関係が続いています。

様々な学校、そして日本語学習

様々な学校、そして日本語学習

少し子供が大きくなると学校の問題が出てきます。
アメリカではキンダー(幼稚園)から高校までは公立は学費が無料です。
ところが5歳前の子供を預けるデイケアや、プリスクールの費用は高めで、小学校も公立ではなく私立の学校に行かせると年間1万ドル以上かかります。

その他にも公立でもチャータースクール(人気があるので抽選)があったり、学校に行かせずホームスクールという選択肢もあり、さらに州や市によって学校の年数が違ったりしますし、州内の学校のランク等を見て引っ越しをするという家庭も多いです。
我が家はどうするのか?選択肢が多い分迷います。

そして子供たちは現地校に通いだすと最初は苦労しましたが英語がどんどん上達し、日本語を使わなくなっていきます。
理想は半々でどちらも出来る事ですが、そのバランスを維持するのは難しく、下手をするとどちらも中途半端になってしまうので、悩む所です。

日本語補習校

日本語補習校

ボストンには土曜日の午前中に授業がある補習校があります。
マサチューセッツ州内だけでなく、州外から片道2時間かけて通われる家庭もあり、幼稚部から高校まで合わせると生徒数700人以上の学校です。
我が家の長女も年長さんから高2まで12年、毎週土曜日に通い続けました。
通常の授業だけでなく文化的、体育的行事もあり、特に小、中、高の合同運動会は圧巻です。
そういった行事では中学生、高校生が小学生の面倒を見たり、運営を手伝ったりして生徒同士の繋がりも強くなり、補習校は日本語の勉強をする場という以上に心の拠り所になっているようです。
お母さん、お父さん達も子供の授業時間内を学校で待っている方も多く、ボランティアに積極的に参加されたりしていて、最後の卒業式では親の方が学校に来られなくなるのが寂しくなってしまったりもするようです。
でも我が家は次女がまだ中1、長男が小2ですので、まだまだ通う事になると思うといささか気が遠くなりますが、、、。

ママはタクシードライバー?

私が子供の頃は小学生になったら1人で学校に通い、お買い物にも行っていましたが、アメリカではそれをさせると大変な事になります。
お留守番も小学校低学年の子を残して行くのは危険で、見つかって通報されると育児放棄にみなされてしまったケースも。
ですからスクールバスを利用するかベビーシッターを頼む以外は、どこに行くにも送り迎えです。
高校生になっても部活や居残りでバスに乗り遅れれば、「迎えに来てー」と電話が。
我が家のように異なる学校に子供たちが通ってると終わる時間が少しずつ違うので、午後は乗り合いタクシーのごとく、次々と子供を拾って行くハメに。
待ち時間をクルマの中で過ごすため、本や趣味のもの、コーヒーは常備?!

18歳で巣立ち

ママはタクシードライバー?

こちらでは16歳で車の免許が取れますが、親が送り迎え(バイトや買い物、デートも!)する事が多いので、反抗期でもお互いに言い過ぎるわけにいきません。
子供は「これ以上言うと明日遊びに連れて行ってもらえないな」と思うし、親も「「いま怒っちゃうと弟のお迎えに行ってもらえないな」とお互いちょっと遠慮(計算?)するので、反抗期がマイルドだった気がします(笑)。
もちろん激しくぶつかる家庭もあるのでしょうが、周りを見てもいい年頃の娘さんとお父さんが手をつないでたりするし、結構大きくなっても親の膝に座っていたりして最初見たときはびっくりしました。
そんな風に仲良し親子で電車にも一人で乗った事がないような暮らしをしていて、高校を卒業、大学に進学となったら家を出ていきなり寮生活。
そのギャップにまたびっくりです。

我が家の長女も先日、ハイスクールを卒業しました。
子供達も二つの学校に通い、現地校のお友達が遊んでいるときに勉強、宿題は2倍だったわけですから大変だったと思います。
そしてアメリカで生まれ、アメリカで育った彼女の選択は「日本の大学に行きたい」でした。
20年前の自分と同じく、海を渡る娘を送り出す親の気持ちを体験して、嬉しいような寂しいような不思議な気持ちです。

20年ぶりの社会復帰

18歳で巣立ち

我が家は年の離れた姉弟なので、それぞれが小さいうちは家に居ようと思っているうちに、私は20年近く専業主婦で過ごしてしまいました。
でもアメリカでは年齢や性別で切られることはないので、子育てがひと段落してからまた働き始めるお母さんも多いです。
私もようやく一番下の子が小学校に上がったのを期に結婚前にしていた歯科技工士の仕事を再び始める事に。
20年ぶりというブランクや何年いてもアメリカ人にはなれないなぁと痛感する事ばかりで言葉の問題もありますが、英語が出来なくても仕事を見て判断してもらえるので、そういったところはアメリカでよかった、と思います。
あと二人の巣立ちを見送るまでにはもうしばらくかかりますが、私もまた飛び立てるように頑張るぞー!と思っているところです。

百濟 由紀恵

百濟 由紀恵

1970年生まれ。
1995年に結婚、渡米。ボストン在住、3児の母。
昨年よりYK Creative,LLCを開業、歯科技工の仕事を始める。
趣味(編み物、ナンタケットバスケット、アンティーク屋めぐり)の時間が多いため、 「無理しない程度」にぼちぼち仕事中。

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