子どもの不調は何で判断する?子どもの○○○で判断する!
子どもの不調は見てわかる
大人と違って子どもの体調不良はとても分かりやすいものです。
なぜなら、子どもはとっても正直者。
自分の「〇〇したい」欲求に対して、ウソをつかずとっても素直だからです。
目の前においしそうな食べ物があると、
「食べたい」
抱っこゆらゆら気持ちよくなってくると、
「寝たい」
広い場所やおもちゃ・大好きな人がいたら、
「遊びたい」
特に、生理的欲求(食べたい、トイレ行きたいなど)に近いほど、年齢が幼いほど我慢しきれないものです。
実は、これが子どもの体調不良を見極めるコツなのです!
もし、「この子体調悪いかな?どうかな?」と悩んだ時は、
今「何か食べられるかな?」「このまま眠りそうかな?」「遊ぶ元気や機嫌はどうかな?」の「食う・寝る・遊ぶ」を基準にしてみてください♪
基本のおうち看護
例えば、吐いた時には、胃の内容物を腸に送れない状態なので「おなかを休ませる」ことが大事になります。
ですから、吐いた後のお約束として
- 30~1時間は飲ませない、食べさせない
- その後スプーン1さじ程度をゴックンさせて、吐かないか確認
- 100cc程度までを1回にあげる限度とみて、「少しずつ、こまめに」水分補給する
があります。
このように1つ1つの病状をみると、おうち看護の方法も、様々な方法がでてきます。
けれど、それらに共通しているのは
①安静
②水分補給
③心の栄養補給(プラスの言葉がけ)
です。
①安静
例えば、熱が出ている時は、体の中にばい菌やウイルスなどの異物がはいってきたから、追い出すために体内温度をあげて、やつらを退治しています。
この時は、体の内側にエネルギーをつかっている状態。
遊んだり、何かして外にエネルギーを発散するより、内側で子どもの治る力を発揮できるように安静をすすめます。
②水分補給
子どもの体に占める水分量は、大人が60%といわれているのに比べて70~80%。つまり、子どもは、水の影響をうけやすい体です。
多く必要という事は、少しでも減ると体に影響も出やすいもの。
胃の大きさもありますから一度にたくさんも摂れないので、「こまめに、すこしずつ」水分を摂らせてあげてください。
③心の栄養補給
子どもは、体に「つらい(痛い)」ことが起きた時、「怖い」や「嫌だ」の気持ちも強くします。すると「つらい(痛い)+α」となってしまいます。
安心して、病状として体のいらないものを出せるように、「がんばれ、がんばれ!」の応援の気持ちをこめてプラスの言葉をかけてあげましょう。
(例:つらかったね(過去系)、よかったね、いらないもの出せて(ねぎらい)、お茶はのめるようで安心した(共感)などなど…)
いざ、子どもの体調不良やケガを目の当たりにすると慌ててしまい、あれもこれも…となりやすいものですが、まずは3つを心がけてみて下さい。
判断に迷ったら相談しよう!
子どもの不調をみる基準として「食べられるかな?寝られるかな?遊べるかな?」とチェックをし、大丈夫と考えても、やっぱりなんだか心配になる事もあります。
その時は、小児科医の支援体制のもとに看護師と保健師が相談に応じている電話相談も利用してみましょう。
- 大阪府夜間小児救急電話相談
【電話番号】 #8000 または 06-6765-3650
【相談時間】 20時から翌朝8時まで
※ 市外局番が0736、0743または075、ダイヤル回線、IP電話の方は(06-6765-3650) をご利用下さい。 (#8000はご利用いただけません。)
※ 相談料は無料。ただし通話料は利用者負担となります。
※ 誤飲に関する御相談は中毒110番を御利用下さい。 ⇒ 072-727-2499 - 大人の場合の相談は、「救急安心センターおおさか(365日24時間対応)」
【電話番号】 #7119 または 06-6582-7119 - 近くの病院先を知りたい時は、「大阪府救急医療情報センター」
【電話】 06-6693-1199 (365日24時間対応)
子どもの病気やケガや不調…いろんな「こうしたらいい」という情報と「これはしてはいけない」という情報が溢れています。どれが正しいのか分からないですよね。
実は、正解なんてないのかもしれません。
だって、子ども自身に治る力があるので、私たちママやパパがしていることは、それをお手伝いしているだけなのですから。

看護師/子ども看護学専門家/子育てと仕事.com代表 新谷 まさこ
石川県小松市出身。財団法人大阪市環境保健協会、大阪市保健福祉センターにて乳幼児健診や子育て相談を担当し、子ども看護学の専門家として独立。3000人以上と接した経験と助言をまとめた子育て講座や支援者研修は分かりやすさで好評。現在は大阪府が実施する小児救急電話相談員としても勤務。2人の男の子ママ。
著書「子どもの病気・ケガまずの対応」ひかりのくに出版社