仲良し三人組の「ぼく」「マナブ」「ヒデトシ」は、クヌギの木にカブトムシを見つけます。つかまえよう！と木に登り始めますが、なんとそのクヌギの木は近所でも評判のこわ～いカミナリじいさんの家の木だったのです！
「こらぁっ！なにをやっとるかぁっ！」とカミナリを落とされた三人。
びっくりしたヒデトシは我先に逃げ出しますが、転んでしまい捕まってしまいます。なんとか逃げ切れたぼくとまなぶですが・・・。

地震・雷・火事・親父！といったカミナリじいさんの怒った顔の怖さといったら、そりゃ逃げ出すよ～と思ってしまうド迫力（笑）
しかしなんといっても一番の見どころは、この三人の『熱い友情』。
最初は逃げ遅れたヒデトシを、あいつが最初に逃げ出したんだ！と見捨てようとします。でも頭に浮かぶのは大泣きするヒデトシの顔…。
そして二人はおじいさんに謝って友達を助けに行く決心をするんです。
その葛藤シーンはとってもおもしろおかしく、そしてかわいい！おバカな小学生男子ってめちゃくちゃかわいいですよね！
だけど最後のおじいさんの意外な笑顔、子供たちの友情には思わずグッときてしまうこと間違いなしです。

作者は「おこだでませんように」で有名な、男の子の心情を描く天才くすのきしげのり先生。
小学校教諭、鳴門市立図書館副館長などを経て、今は児童文学を中心とする創作活動と講演活動を行っています。
そして男の子の表情をうまく表すのは福田岩緒先生。「がたたんたん」「おならばんざい」など数多くの作品を出しています。
ちなみに私はこの方の描く子供のぐっちゃぐちゃの泣き顔が大好きなんです（笑）
おバカでなさけなくって単純で…でもとっても熱くて固い男の子の友情を描いたこの作品。
小学生男子のお子さんをお持ちの親御さんはもちろん、子供から大人までみんなが楽しめるこの友情物語。ぜひぜひ読んでみて下さい。ほんと友達ってええもんやな！

以上、喜久屋書店子ども館萩原でした。


～～☆　子ども館イベント情報　☆～～

★おさんぽサロン
　11/12(水)11:00～12:00
「絵本タイムを子育ての味方に」絵本講師が、読み聞かせを交えながら
子育てのエピソードやおうちでの絵本タイムの魅力をお話します。
※要申込　　※定員：10名　　※参加費無料　　
　※対象　：プレママ・プレパパさん、子育て中の方、絵本に興味のある方。
◎◎主役は大人ですがお子様連れの方も大歓迎です◎◎

★おはなし会
11/22(土) 15:00～15:30
テーマに添った絵本の読み聞かせや手遊びをします。
※申込不要　 ※参加費無料　　※対象：どなたでも

★日本朗読検定協会　おはなし玉手箱
　11/23（日）１回目　14：00～14：30
　　　　　　 ２回目　15：00～15：30
　（１回目と２回目の内容は異なります。）
　手あそび、紙芝居、大型絵本・・・等。こども達の感性を育み、
　たくさんの夢とファンタジーをプレゼントしようとおはなし玉手箱を開催します！
さあ、今月は玉手箱からどんなお話がとび出すでしょうか？　お楽しみに…。
※申込不要　 ※参加費無料　　※対象：どなたでも