第24回:インド 困ったときは助け合い みんな子どもが大好き!
困ったときは助け合い みんな子どもが大好き!
ママココ読者の皆様、こんにちわ!ナマステ!
インドの首都、ニューデリーの近郊の町グルガオンに在住の北野英子です。
5歳の息子と1歳にの娘がいます。
グルガオンはデリー近郊の衛星都市の中でも近年急成長をとげており、多国籍企業の進出があとをたたない街です。
ほんの10年前までは砂漠の街だったのが、近年オフィスビルや高層マンションが立ち並ぶ振興住宅都市になっています。
日本の企業もたくさん進出しており、私の住む30階建てのマンションにたくさん日本人が住んでおり、公園に出ると多くの日本の子供たちが遊んでいるのでここは日本か?!と錯覚してしまうほどです。
インドは南アジア随一の面積と世界第2位の人口を持つ大国で、12億を越える国民は多様な民族、言語、宗教によって構成されています。
ニューデリー近郊の大型スーパーなどでは英語が通じる事も多いですが、全く通じないこともよくあります。
近年では北京のように大気汚染が進み、様々な犯罪が発生しており気の抜けない一面もあります。
インド人は子供好き!
インド人は子供が大好きなので赤ちゃんを連れていると、見ず知らずの人によく子供の顔を触られ話しかけられます。
最初は子供の顔を触られる事にすごく抵抗があったのですが、インド人は子供好きでみんな可愛がってくれているのだなぁ~と思うと、気にならなくなりました。
そしてインド人は家族の絆が強いので家族間、親戚間で助け合うのはもちろんのこと、困っている人がいたらみんなで助け合う習慣があります。
外食に出かけて大人が食事中、子供が騒いでいるとインド人スタッフの人が子供を抱っこしてくれたり遊んでくれます。
インド人はほとんどみんな子供が大好きなので、子供が騒いでいても気にしない国民性なのだと思います。
また、メトロに乗った時も、子供を抱っこしていたのですが、すぐに席を譲ってもらえました。
日本では、他人に迷惑をかけてはいけないと教えられていますが、こんな時はスタッフや周りの方に頼っても良いのだな~、困っているときは素直に周りに頼ればいいんだなと思いました。
そしてまた今度は、自分の周りに困っている人がいたら助けたいと思います。
困ったときはみんなで助け合っています!
子育てしながらインドで家事をするのは予想していたより大変でした。
一番大変なのは掃除です。
インドは空気が埃っぽいうえに、家屋の機密性が悪いのです。
2日拭き掃除をしないだけで、足の裏は真っ黒け。
生後半年程の娘はハイハイしていたので、お腹もお顔も真っ黒け。
これでは困るので、メイドさんを雇って助けてもらっています。
家の修理などの時も、英語が通じない修理屋さんなどがくるので、メイドさんに要件をお願いしてもらえたり、なにかといなくてはならない存在になっています。
ちなみに、メイドさんを雇うことはインドでは結構一般的です。分業社会ですからね。
また、買い物1つにしても、なかなか1箇所では終わらず、パン屋さん、野菜屋さんを車で移動して動き回る必要があります。
しかも、道はたいていガタガタ道です。
渋滞していることも多く、日本にいるときよりも買い物に何かと時間がかかります。
でも私は運転しないんですけどね。運転手も雇ってるんです。
えっ、贅沢って? いえいえ、運転手を雇うのもインドでは一般的なんです。
体調が悪くなる事もしばしばあり、日本のようにお惣菜を買いに行ったり!とかはできません。
体調が悪い時には買い物行くから!と声をかけてもらえたり、学校帰りに子供を見てもらったり。
日本にいてもお友達に頼ることはもちろんありますが、異国の地で困ったときはお互い様。
みんなみんなの優しさに触れることが多々あります。
こうして色々な人に助けてもらうことで、ストレスも少なく子供との時間が取れたり自分のやりたいことができます。
世界一カラフルなお祭りホーリー祭
インドのお祭りホーリー祭とは、インドやネパールの春祭り。
春の訪れを祝い、誰にでも色粉を塗りあったり色水を掛け合ったりして祝うお祭りです。
色粉を掛け合う由来は、カシミール地方の伝承でこの日に人家に押し入ってくる悪鬼ビシーチャを追い払うため泥や汚物を投げつけたのが始まりとされています。
ホーリー祭が近づくと、街中の色々なところに色粉が売られていたり、ウォーターガンが売られていたり数週間前から徐々に祭りの雰囲気が現れ始めます。
今ではただ単に色のついた粉や水を人に向かってめちゃくちゃに投げ合うことで友好を深めたり、日頃のうっぷんを晴らしたりする日と認識されているようです。
お祭りが始まると、友人知人はもとより通りがかった見知らぬ人にまで顔や体に色粉をつけたり、色水を掛け合ったりします。
色粉を塗りあった後は、ハッピーホーリーと言いながら抱き合います。
街中、マンションの守衛さんも、誰も彼もカラフルに染まります。
私達家族も揃って参加しました。
息子はウォーターガンで水をみんなにかけまくり、1歳の娘はパパから離れず半泣きになりました。
そして、私も主人も色粉をみんなに塗ったり塗られたり。
白色のTシャツやお顔、髪の毛、全身見事にカラフルに染まりました。
童心に返り、大人も子供も、男性も女性も、国籍も誰彼構わず、日常を忘れ家族みんなで思いっきり騒いで楽しんだお祭り。
すごく素敵な1日になりました。
真夏は50度?!
子供がいるとお外遊びができる期間が少ない環境です。
冬場は乾燥して空気が悪くなりがち、夏は40度を軽く越える猛暑で日中は外で遊んでいられないのです。
そのためどうしても家の中で遊ぶことが多くなってしまい、お友達の家に行ったり来てもらったりすることになります。
お友達の家に行くとその兄弟がいて、そしてその友達がいて、更にその友達の兄弟がいてと、色んな世代のお友達と遊ぶことができます。
私の息子も娘も、年が離れたお兄ちゃんやお姉ちゃんと遊ぶ機会が多くあります。
日本だと横の関係が強くなりがちですが、今の環境では縦の関係でもとても仲良くしています。
長男を日本で育てていた時は、ほぼ同級生徒と遊ぶ機会しかなかったのですが、インドでは娘は10歳離れたお姉ちゃんに遊んでもらったり、息子も年上のお兄ちゃんやお姉ちゃんに遊んでもらったりしています。
昔の日本では、近所の大きい子が小さい子の面倒をみることが当たり前で、その中から学ぶこともいっぱいあったと思います。
しかし今の日本での環境では、このような機会はなかなか少ないように思います。
空気が悪く、外で遊べることは少ないですが、室内で遊ぶことにより色々な年齢のお友達と遊べ、子供たちにとって様々な世代の人と交流できることは、学ぶことも多くてすごくいい刺激になると思います。
皆様、インドってどんなイメージですか???
毎日カレーを食べている???
そうです。インド人はそうなのですが、インドに住んでいる日本人はやはり日本と同じ食事を食べている人のほうが多いでしょう。
街は汚いところも多いですが、親切な人もいっぱいいます。
貧富の差が激しく、物乞いする人もたくさんいます。今日飲む水がなくて困っている子供がたくさんいます。
可愛そうだなと思うけれど、何もできない自分がいます。自分自身、自分の子供や家族について考えさせられることも多々あります。
車窓からの風景も、街も、見ていて飽きません。
皆様、機会があれば是非、インドにお越し下さい。楽しい国ですよ!!!
北野 英子
きたの ひでこ 1978年生まれ